求人広告、便利な表現集
ネタがないことって、よくあります。
取材をする時間もなく、
ハローワークの求人票を5倍くらいに薄めないといけない時。
でも嘘はかけない。
クライアントに「うちはこんなんじゃない!」と怒られてもいけない。
でも、文字数を埋めなければならない。
つまり、内容はしゃばしゃば。でもそれっぽい。
そんな求人広告を作るときに、便利な表現がたくさんあります。
◾︎テキパキ効率よく
◾︎無駄な残業を良しとしない社風
実態はどれくらい残業をしてるのかなんてわかりません。
しかし、クライアントに「うちは効率悪いわ!」「無駄な残業多いわ!」と怒られることはありません。
なぜなら、効率が悪い人は、自分のことを効率が悪いとは考えていないからです。
残業は全て、仕方のない残業と考えているからです。
だから実態にかかわらず、かつ嘘をつくことがなく、
求職者の側になんとなく残業が少なそうなイメージと、
ITとか活用してそうなイメージを植え付けることができます。
◾︎有給、産育休の取得を推奨しています!
どんな企業も、しっかり休んで欲しいと口では言います。
ただし、「売上を達成した上で」
もしくは「納期を守った上で」
と言う条件つきですが。
結果的に、業務量的に、取得が推奨されていない状態であっても、
経営者は、見せかけ上は推奨します。
求職者は、なんとなく休めそうな雰囲気だと勘違いしてくれるでしょう。
◾︎チームワークを発揮!
◾︎新人教育に力を入れてます!
まぁこれも、だいたい自称している場合が多いですが、
実態はわかりませんが、
ちゃんと育ててると、自分では思ってるケースがほとんどでしょう。
‥
これらに共通するのは、
◾︎だいたい自分ではそう思ってること。
◾︎客観的に数値化しづらいこと。
って言うことですね。
だいたい自分ではそう思ってるって言うのは、
個人でいうと、だいたいの人は自分のことを頭いいと思っていますし、
効率が良い方だと思っていますし、
人に教えるのが上手いと思っています。
まぁ、こういう人ってしょうもない人であることが多いですね。
しょうもなくない人、自分を顧みることができる人なら、
「うちは業務効率にはまだまだ改善の余地がある」と反論される可能性もありますが、
そもそもそういう人は、ハローワークの求人票一枚で、広告を作らせるようなことはしません。
だから、これらの文言を書いて、
怒られたことはゼロ。
まぁ、本当なら、こんな仕事したくないんですけどね笑
こういう遊びも、たまには良いものです。
錦戸亮脱退からみる終身雇用の崩壊
SMAP(森くんを除く)以降、
ジャニーズアイドルは、終身雇用的な働き方だったように思います。
「事務所(グループ)を辞めたら、やっていけない」
誰も口には出していなかったものの、なんとなくそんな不文律があったような気がしていました。
これが変わったのは2010年代に入ってから。
それまでの脱退は、酒、喫煙などの不祥事がほとんど。
思い返せば、KAT-TUN赤西が転機だったように思います。
その後、不祥事系を除けば
NEWSを山下、錦戸が抜け、
KAT-TUNを田口が抜け、
タキツバが解散し、
嵐大野が辞めたいと表明し、
関ジャニ∞を渋谷、錦戸が抜けました。
インターネットが強くなって、
芸能界のパワーが通用しなくなって、
事務所(グループ)のバックがなくても、
生きていけることに気づいたジャニーズアイドルたちが、
やりたいことを追求するようになってきました。
そりゃあ同じグループを10年も20年もやってりゃ
飽きますよね。
不仲とか、グループへの愛がなくなったっていうより
人間って、次に進みたくなるもんですよね。
これって、大手企業から転職する人や、フリーランスになる人に、すごく似ています。
会社を辞めたら、やっていけないという不文律が、効果を発揮しなって、転職とか独立が当たり前になる世界。
まぁ、むしろ
誰も辞めないで、同じ組織がずっと続いていることの方が
不自然だったのかもしれませんね。
ともかく、錦戸くんの決断は、
いち人間として、応援しましょうか。
本社勤務〉現場スタッフというイメージをいかに覆すか。
根強い。
間違いなく根強い。
ホワイトカラーとブルーカラーのイメージに近いものを感じます。
現場で我慢してから、悠々下っ端をこき使う本社勤務
そんな図式がいろんな企業に残っています。
一理あるといえば一理あります。
現場のことを知らなければ‥というのはわからんでもない。
でも、現場は我慢という図式が納得できない。
これって元を辿れば、部活的な考え方があるような気がしていて
試合に出るというやりがいを味わうには、一年二年の時に球拾いと雑用を我慢しなければならない
という考えに似ていませんか?
本社(=上級生)の方が優秀だから、バカで自分勝手な現場スタッフ(=下級生)を厳しくコントロールしなければならない。
そうすることで能力と自制心を磨き、全体を管理することができる。
的な。
現場で汗を流す人たちへの尊敬もなければ、彼らの能力を解放させてやろうという気概もない。
そして、こういう風潮が根強いからこそ、現場の仕事が不人気になって、ホワイトカラーの人気が高まる。
職業に貴賎なし、という言葉を気安く使うのには抵抗がありますが、
現場の人たちもバカじゃない。
厳しくコントロールするより、自発的な思考と行動を解放することの方がいいに決まってます。
縛ってから、そのご褒美で解放するという図式は、悪い結果にしかならないと思うんですよね。
あぁ、日本社会の闇‥
覆し方は、わかりません笑
とりあえず問題提起をするところからですかね。
理系は説明で納得し、体育会系は態度で納得する。
理系の人は本当に、取材〜制作がしやすい。
なぜなら、合理的だから。
合理的に質問すれば、合理的に返してくれる。
質問される時も合理的で、合理的に返せば納得する。
理系が質問するときは、知りたいことを知るために質問してくれます。
それに対して体育会系の厄介さよ。
体育会系の質問は、基本的に質問ではありません。
なぜなら、体育会系の文化の中で質問する瞬間は、怒る瞬間だからです。
部活で、顧問に質問される瞬間を思い出してください。
「なんでできないん?」
「なんで遅れたん?」
「なんで喋ってるん?」
これに対して、「すみません‥」以外で返したことがありますか?
逆に、
「レム睡眠とノンレム睡眠の周期を把握しておらず、そもそも人間の睡眠や意識というのは科学的に不明瞭な部分が多く、遅刻した理由については複合的な要因が考えられるため、一概には解答できない」
みたいなことを言ってみようもんなら、ブチ切れです。
つまり、質問に対していくら合理的に返事をしても、意味がない。
理系は説明で納得し、体育会系は態度で納得する。
これは覚えておいた方がいいです。
タクシードライバー=おっさんの常識はどこからきたのか?
男性の方が運転が上手いから、男性が多いのはわかる。
でも、なぜ就職先がないおっさんの最終就職先というイメージなのか。
あとなぜ、キャビンアテンダントは若い女性なのかもわからない。
この辺は、全く合理的な理由がわからない。
保育士が女の人なのは分かる。
新幹線の売り子が女の人なのも分かる。
土方が男性なのも分かる。
合理的に性別、年齢の適切があるから。
タクシーは別に若くてもよくね?
キャビンアテンダントはおっさんでもよくね?
この発想の転換で、塗装屋を芸大卒の若い女の子がアーティスティックにやってるって話がありました。
常識を疑うことって、大事なのかもしれない。
なぜ制作が手を抜くか分かるか?
それは客と営業が手を抜いているからです。
納期がタイトとか、情報が少ないとか、依頼が雑とか、
これは明らかに、客と営業の手抜き。
そりゃあ、色々事情はあるでしょうが、
まぁこっちからしたら、知りませんわって話です。
手を抜いている状態で依頼が来てることに変わりはない。
それで、
こっちが手を抜いてるとか、誤字脱字があるとか、効果が悪いとか
どの口が言うてるんですかねぇ?
早く走ったら事故も起きます。
事故が起きる状態をつくったのだから、事故を受け入れるべきです。
イラレができる=デザインできるではないしCADが使える=設計できるではない。
当たり前なんですけどね。
これは求人やってる人がよく陥りがちな勘違いです。
Wardの使い方を知ってる人が、全員芥川賞取れるわけではないし
みじん切りがめっちゃ上手い人が、美味しい料理を作れるとは限らないのと同じ。
なぜこんな勘違いが起きるのかは、3つ理由があります。
1.ゼロイチ思考。
できるか、できないか、しか考えられなくて、その間のグラデーションを理解できない。
2.資格信仰。
「資格がある=できる」の延長線上に、「イラレ使える=デザインできる」という考えがある。
3.クリエイティブに正解を求めること。
訓練を積めば誰しもがたどり着く正解があると思っている。
この3つの思考のせいで、こんな勘違いが起きています。
これじゃ、企業のクリエイターと話が噛み合わなくて当然です。
でも、変に業界歴長いと営業力があるから、有耶無耶のまま話を進めたりします。
で、結果よくわからないことになる‥と。
業界の人は、もうちょっと仕事のことをちゃんと見つめるといいかもね。